2008年 07月 19日
日本の前途 丹羽宇一郎氏の講演から
ロータリークラブの多摩3地区の合同例会があり、1000人以上のロータリアンが集結した。そのなかで、丹羽宇一郎氏の講演があり、会報の当番であったのでメモを片手に真剣に聞かせていただいた。内容が実に痛快であり、世界の、日本の問題点が浮き彫りとなったので、ここに要約(私の関心の引いた部分)を下記まとめさせていただた。
特に、農政に関する部分は、問題の本質が見え、食糧危機、国家安全保障問題まで通じている。我々はこのことを叱しっかりと認識し、行動していかねばならない。 テーマ『日本の前途と世界への貢献』 講師:国連WFP協会会長 丹羽宇一郎氏 3カ月前、英国の雑誌に「サイレントTUNAMI」というタイトルがありました。内容は、食糧危機を例えてのことでありました。しかし、今現在は、騒々しい津波となっています。食糧価格の高騰は先日のG8でも最大のテーマとなりました。解決策は全く出ませんでしたが。この背景はブッシュの政策に集中しているでしょう、ドル安、バイオエタノールは最たる例です。ガソリン、電力の高騰も大変ですが、食糧は生命に直結します。「食糧」と「水」は他を差し置いても早急に取り組まなければならないテーマなのです。 現在、8億5千万人を超える人々が飢えに苦しんでいます。これは世界の全人口の8人に1人に相当します。このうち、3億5千万人以上が子どもたちです。6秒に1人、5歳未満の子どもが飢えを原因として命を落としています。 世界の状況をみると、2000年には、世界全体での食糧在庫が約120日分ありましたが、今年の2月には約50日分に、10年もしない内に急激に減ってしまいました。この急激な変化にこそ問題があるのです。分かりやすく原油の価格高騰を例にとってみましょう。105年前原油1バレル70セントでした。その100年後50ドルにあがりました。しかし、ここ4年で100ドルとなっています。つまり、100年かけて50ドルあがってきたものが、たった4年で50ドルあがったということです。高騰の程度よりこの急激が恐いのです。 さて、日本の前途に移ります。日本の国土は192ヶ国中62番目です。意外と大きいのです。しかし、農地は国土の12.6%(先進国で最低)しかありません。ちなみにドイツは48%、フランスは58%、イギリス70%以上です。農業はどんどん衰退しています。政策が悪いのです。最悪は生産調整です。「補助金あげるから作るな」と言うのですから、衰退するのはあたりまえでしょう。今でもやっているのですから困ったものです。 そして日本はエネルギーの90%を輸入しています。生き残っていくためには、教育と生産開発、研究にもっと投資していくべきです。人と技術が日本を救うのです。 また、原油は30年後にはなくなります。お金がいくらあっても買えない時代がすぐそこに来るのです。これからの30年を日本がどう生きていくかにかかっています。食糧もそうです。在庫がその国になくなったら誰も他国に輸出しようとは思いません。しかし、その時日本がどう評価されているかで世界の対応も変わってきます。今、飢餓で苦しんでいる人々、特に子どもたちにもっともっと援助すべきです。ヨーロッパの国々は日本人より何倍もの支援をしています。世界の国々に尊敬されるような日本になっていこうではないですか。
by manabulog2007
| 2008-07-19 23:09
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